岩瀬 |
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高谷さん、よかったですね。 |
高谷 |
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なんだよ岩瀬。 |
岩瀬 |
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右目の手術成功したんですって。 |
高谷 |
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あゝ、何とかな。しかし完全に視力が戻るのには半年はかかるんだと。 |
岩瀬 |
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そりゃ大変ですね。 |
高谷 |
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それより、今回はあれだぞ、お前の役。 |
岩瀬 |
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なんですか? |
高谷 |
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あて書きなんだからな。 |
岩瀬 |
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あっ、すいません。宛名書きの日、バイト交代できないんですよ。 |
高谷 |
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そうじやなくて、お前の役、あてがきなんだよ。 |
岩瀬 |
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あて書ってなんですか? |
高谷 |
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お前に当てて、脚本のあの役を書いたという事だよ。 |
岩瀬 |
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あの役がわたし?チョウむかつくんですけど。 |
高谷 |
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どういうことだ? |
岩瀬 |
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あんなに頭悪くないし、自分勝手じゃないんですけど。 |
高谷 |
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あんなもんさ。それより今回の脚本の意図とか意味わかるのか? |
岩瀬 |
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分かってますよ。会議でしょ世界のあらゆる会議の真ん中で。 |
高谷 |
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だから、何? |
岩瀬 |
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「世界の真ん中で愛を叫ぶ」のパクリでしょ。 |
高谷 |
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違うだろう、それは。 |
岩瀬 |
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違うんですか。純愛を逆さにして、嫉妬とか憎しみとかを前面に出したのかと。 |
高谷 |
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あのなー岩瀬。もっと哲学的かつ芸術的人間模様が中心にいるんだ。 |
岩瀬 |
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何でもいいけど、もっと夢と希望が欲しいですね、ワンピースみたいな。 |
高谷 |
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ワンピース?衣裳か?どうするかなー。 |
岩瀬 |
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それと違うって、帰ります! |
高谷 |
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岩瀬、おい、どうした・・・・ |